米SEC「大半の暗号資産は証券でない」と明示|マスターカードが18億ドル買収 — 3月18日

2026-03-18

米SECが暗号資産の大半を「証券ではない」と明確化する解釈指針を発表し、規制環境が大きく動いた一日となった。マスターカードによる18億ドル規模のステーブルコイン企業買収も発表され、伝統金融と暗号資産の融合が加速している。市場ではBTCが75,000ドルを突破し、ETFへの資金流入が6日連続で続いている。

今日のポイント
  • SEC「大半の暗号資産は証券に非該当」、ETH・SOL・XRPはコモディティ分類
  • マスターカード、ステーブルコイン企業BVNKを最大18億ドルで買収
  • BTC 75,000ドル突破、ETF6日連続流入で累計10億ドル超
  • PayPal、ステーブルコインPYUSDを70カ国に拡大展開

米SEC「大半の暗号資産は証券でない」— 規制の転換点

米証券取引委員会(SEC)が暗号資産の分類に関する画期的な解釈指針を発表した。ビットコインのマイニングやステーキング、エアドロップによるトークン取得は連邦証券法上の「証券」に該当しないと明示。さらにETH、SOL、XRPなどの主要トークンも「非証券のデジタルコモディティ」として分類された。

SEC議長のポール・アトキンス氏は、スタートアップ免除・資金調達免除・投資契約セーフハーバーの3つの経路でクリプトビルダーを支援する「Regulation Crypto Assets」も公開。CFTC(商品先物取引委員会)もPhantomウォレットに対するノーアクションレターを発行するなど、米国規制当局の姿勢は協調的な方向に大きく転じた。

業界が長年求めてきた「トークンは証券か」という根本的問いに、SECが公式に回答した意義は大きい。ただし最終的な法制化には議会の立法が必要であり、ステーブルコイン利回りに関する法案も今週の妥協案提出が注目される。

マスターカード、BVNKを18億ドルで買収

決済大手マスターカードが、英国拠点のステーブルコインインフラ企業BVNKを最大18億ドル(約2,800億円)で買収することに合意した。BVNKは130カ国でステーブルコインを用いた決済プラットフォームを提供しており、法定通貨とオンチェーン取引のブリッジ機能に強みを持つ。

買収額には3億ドルの成果報酬が含まれる。Coinbaseが以前に20億ドルでの買収提案を中止していた経緯もあり、競争の激しさがうかがえる。マスターカードはこの買収により、トークン化された預金やステーブルコインの決済ネットワークへの統合を加速させる方針だ。

Visa・マスターカードといった既存決済大手がステーブルコインインフラに積極投資する流れが鮮明になっている。ステーブルコインが15年以内にグローバル決済を変革するとの予測も現実味を帯びてきた。

BTC 75,000ドル突破、ETF6日連続流入

ビットコインがデリバティブのショートカバーと大口のプット売りを主因に75,000ドルを突破した。CoinDesk 20指数も5%上昇し、アルトコイン全体に資金が波及している。米国の現物BTC ETFは6営業日連続の資金流入を記録し、累計で10億ドル超が流入。昨年10月以来の最長記録となった。

企業の買い増しも活発だ。Strategy社は22,337BTC(約15.8億ドル)を追加取得し、保有総数は761,068BTC(取得総額576.1億ドル)に達した。日本のメタプラネットも第三者割当により最大1,220億円規模の資金調達を発表し、21万BTC取得目標の推進を加速。ETH方面でもBitMineが最大のETHトレジャリーファームとなり、イーサリアムは10%上昇しS&P 500をアウトパフォームしている。

今週はFOMCが控えており、パウエル議長の発言次第では上昇トレンドが加速も反転もありうる。ETF投資家の損益分岐点は80,000ドル付近とされ、ここを超えれば新たな買い圧力が期待される。

PayPal、PYUSDを70カ国に展開

PayPalが自社の米ドル連動ステーブルコインPYUSDの提供範囲を、米国・英国に加え新たに68カ国へ拡大した。アジア太平洋、欧州、中南米、北米など広範な地域でPayPalアカウントから直接利用可能になり、低コストでの国際送金やステーブルコイン保有報酬の獲得が可能となる。PYUSDの時価総額は40億ドルを突破し、ステーブルコイン市場で第7位の規模に成長した。

決済プラットフォームからのステーブルコイン展開は、既存ユーザーベースを活かせる点で強力だ。USDCとの競争が激化する中、PYUSDの70カ国展開は市場シェア拡大の重要な一手となる。

GMOコイン、WILDを国内初上場へ

GMOコインが3月23日よりワイルダーワールド(WILD)の取り扱いを国内で初めて開始すると発表した。ワイルダーワールドはメタバース関連プロジェクトで、AI・ゲーミングとの融合を目指している。国内取引所では初の取り扱いとなる。

メタバース関連トークンの国内上場は久しぶりとなる。取引開始後の出来高と価格動向が注目される。