北朝鮮制裁と仮想通貨犯罪が過去最高|BTC $71K維持、原油高が重し — 3月16日
2026-03-16
中東情勢の緊迫化が続く中、ビットコインは週間8.5%上昇と2025年9月以来のベストウィークを記録した。イラン空爆を受けた原油高騰がインフレ懸念を再燃させる一方、機関投資家のETF資金流入やクジラの買い越し転換が下支えとなっている。規制面では北朝鮮制裁の強化と仮想通貨犯罪の急増が注目を集めた。
- BTCは週間8.5%上昇も、原油$100接近でインフレ懸念が重し
- 北朝鮮IT工作員に制裁、仮想通貨犯罪は過去最高の1,540億ドル
- BlackRockのステーキングETH ETFが初日$15.5Mの出来高
- 香港でHSBC・スタンダードチャータードがステーブルコインライセンス初取得へ
BTC $71K維持、中東情勢と原油高がリスク要因に
ビットコインは先週、一時$74,000の約1ヶ月ぶり高値まで上昇したが、米軍のイラン関連軍事行動のニュースを受けて$71,000付近に調整した。週間では約8.5%上昇し、2025年9月以来のベストウィークとなった。
Bloombergの分析では、BTCが歴史的な弱気相場の底に近づいている可能性を指摘。Santimentのデータでは、10〜10,000BTCを保有する「クジラ」ウォレット群が約2ヶ月ぶりに買い越しに転換しており、同群はBTC総供給量の66%以上を保有している。
一方、原油価格はイラン石油インフラへの脅威から$100に迫る勢いで、JPMorganは$120到達の可能性を指摘。原油高はインフレ圧力を通じてFRBの利下げ期待を後退させ、暗号資産市場の流動性に悪影響を及ぼす懸念がある。
3月17-18日のFOMC会合が次の焦点。原油高によるインフレ再燃がFRBのスタンスを変えるかどうかが、BTC $70K台の維持を左右しそうだ。
北朝鮮IT工作員に制裁、仮想通貨犯罪は過去最高
米財務省外国資産管理局(OFAC)は、北朝鮮のIT工作員スキームに関与した6個人と2団体を制裁対象に指定した。このスキームは8億ドル規模の暗号資産取引に関与していたとされる。
チェイナリシスが公開した2026年版レポートによると、2025年の仮想通貨関連不正送金総額は1,540億ドルに達し過去最高を更新した。北朝鮮関連のハッキングやAIを活用した詐欺が急増しており、日本国内での被害も深刻化している。
北朝鮮によるサイバー攻撃の高度化が続いており、取引所選びではセキュリティ対策や保険の有無がますます重要になっている。
香港ステーブルコインライセンス、HSBC・スタンダードチャータードが初取得へ
報道によると、HSBCとスタンダードチャータードが香港のステーブルコインライセンスの最初の取得者になる見通しだ。伝統的金融大手のステーブルコイン参入として注目される。
ステーブルコイン市場では地殻変動が起きている。みずほの分析によると、CircleのUSDCが年初来の調整済み取引量で初めてTetherのUSDTを上回った。2019年以来の逆転となる。さらに、トークン化米国債市場は過去最高の110億ドルに達し、CircleのUSYCファンドがBlackRockのBUILDファンドを追い抜いて首位に立った。
機関投資家向けステーブルコインの競争が本格化。規制の明確な香港が新たなハブとなるか注目される。
BlackRockのステーキングETH ETF、初日$15.5Mの出来高
BlackRockのステーキング対応イーサリアムETF「ETHB」が取引初日に$15.5Mの出来高を記録した。3月13日にはBTCスポットETFに$180M、ETHに$26.7M、SOLに$7.6Mの純資金流入があり、機関投資家の需要が引き続き堅調であることを示した。
Grayscaleも57,600 ETH(約$121M相当)を追加ステーキングしている。BlackRockは「大半の投資家需要はビットコインとイーサリアムに集中している」との見解を示し、暗号資産ETF市場が2大銘柄中心に成熟しつつあることを裏付けた。
ステーキング利回りを組み込んだETFの登場で、ETH保有のインセンティブが強化される。今後のETH ETF資金流入加速につながるか。
Venus Protocolが$3.7M被害、Aaveは保護機能を導入
BNB Chain上のDeFiプロトコルVenus Protocolが「供給キャップ操作攻撃」を受け、約370万ドルの被害が発生した。攻撃者はTHEトークンを担保にCAKE、USDC、BNB、BTCを借り入れた。Venus側はTHEトークンの借入・出金を一時停止し、他の高集中市場の担保係数も0に設定して調査を進めている。
別件では、Aaveのインターフェース上で$50Mの大損失スワップが発生したことを受け、「Aave Shield」の導入が発表された。価格影響が25%を超える取引を自動ブロックする仕組みで、DeFiのユーザー保護強化の動きが広がっている。
DeFiプロトコルへの攻撃手法は巧妙化しており、ユーザーは利用するプロトコルのセキュリティ監査状況や保険の有無を確認することが重要だ。
米クラリティ法案は4月以降に、SEC BitClout訴訟を取り下げ
米上院多数派院内総務のジョン・スーン氏は、暗号資産の市場構造を定めるクラリティ法案の上院銀行委員会での審議が4月以降になるとの見通しを示した。業界専門家は「可決の可能性は日に日に低下している」と警告している。
一方、SECはBitClout/DeSoの創業者ナデル・アル=ナジ氏に対する民事詐欺訴訟を「with prejudice」(再提訴不可)で取り下げた。また、暗号資産銀行Custodiaと連邦準備制度の数年にわたる法廷闘争もCustodiaの敗訴で幕を閉じた。ただし、KrakenがFRBから限定的なマスターアカウントを取得したばかりであり、規制環境は全体として軟化の兆しも見せている。
ステーブルコイン法案は前進する一方、市場構造法案は停滞気味。2026年中の法制化が実現するかは、議会のスケジュール次第で不透明感が残る。
ソース
BTC $71K維持、中東情勢と原油高がリスク要因に
北朝鮮IT工作員に制裁、仮想通貨犯罪は過去最高1,540億ドル
香港ステーブルコインライセンス、HSBCらが初認可へ
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