BlackRock、ETHステーキングETFを上場|BTC7万ドル維持、有事のデジタルゴールドに — 3月13日

2026-03-13

米国とイランの軍事的緊張が続く中、原油価格が100ドルを超え金融市場全体に不安が広がっている。しかしビットコインは株式や債券が下落する中でも7万ドル水準を堅持し、「有事のビットコイン」としての存在感を示した一日だった。機関投資家向けの動きも活発で、ブラックロックがETHステーキング対応ETFを上場、グレースケールもAVAXステーキングETFを投入するなど、暗号資産投資の選択肢が急速に広がっている。

今日のポイント
  • ブラックロックがETHステーキングETF「ETHB」を上場、報酬の82%を投資家に還元
  • BTC7万ドル維持、JPモルガンが「デジタルゴールド」としての資金流入加速を分析
  • 米上院がCBDC禁止条項を住宅法案に盛り込み可決、法制化には課題も
  • FATFがオフショア暗号資産業者の資金洗浄リスクを警告、金融庁も報告書公表

BlackRock、ETHステーキング対応ETFをナスダック上場

世界最大の資産運用会社ブラックロックが、ステーキング報酬を還元するイーサリアム現物ETF「iShares Staked Ethereum Trust ETF(ETHB)」をナスダックに上場した。ステーキング報酬の82%を月次で投資家に分配する仕組みで、年率約4%の利回りが見込まれる。カストディアンにはCoinbaseとAnchorage Digitalを採用し、複数のバリデーターと連携することでリスク分散を図っている。初日の出来高は約1550万ドルで、昨年のソラナステーキング商品と比べるとやや控えめだったが、市場アナリストは「非常に安定したスタート」と評価している。

同日、グレースケールもアバランチ(AVAX)のステーキング対応ETF「GAVA」をナスダックに上場。機関投資家向けのステーキング商品が急速に充実してきており、「保有するだけ」から「保有しながら利回りを得る」投資スタイルへの移行が加速している。

ETHステーキングETFの登場により、機関投資家がイーサリアムから利回りを得る障壁が大幅に下がった。今後、他の運用会社も追随する可能性があり、ETH需要の底上げ要因として注目される。

BTC7万ドル維持、地政学リスク下でデジタルゴールド化進む

米国とイランの紛争激化を受けて原油価格が100ドルを突破し、株式市場が急落する中、ビットコインは3日連続で7万ドル水準を維持した。JPモルガンの分析によると、イラン情勢の緊迫化以降、金ETFから資金が流出する一方でビットコインETFへの流入が加速しており、投資家が「デジタル・ゴールド」としてのビットコインを選好する新たな局面に入っている。

Glassnodeの週次レポートでも、米国ETFへの資金流入が数週間ぶりに回復し、機関投資家の買い戻しが確認されている。CoinSharesは、ビットコインが非主権で検閲耐性のある特性を持つため、地政学的不安定時に強いパフォーマンスを示すと分析。一方で、3月のFRB利下げ確率は1%未満に低下しており、68,000〜72,000ドルのレンジ内での推移が当面続く可能性がある。

有事における「金の代替」としてのポジションが機関投資家の間で定着しつつある。78,000ドルを明確に突破できれば、下降トレンドの転換が確認されるとの見方が多い。

米上院、CBDC禁止条項を住宅法案に盛り込み可決

米国上院は、FRBによる中央銀行デジタル通貨(CBDC)の発行を2030年末まで禁止する修正条項を、超党派の住宅支援法案「21世紀住宅への道法案」に盛り込み賛成多数で可決した。ドルペッグ型ステーブルコインなど「オープンで許可不要かつプライベートな」民間発行デジタル通貨は禁止対象外となっている。

一部の共和党議員は「CBDCは政府職員にアメリカ人の財務に前例のない権限を与え、経済的自由を脅かす」と批判しており、プライバシー懸念が禁止の背景にある。ただし法制化には、下院での反対意見やトランプ大統領がSAVE法案の通過を先に求めている点など複数のハードルが残されている。

CBDC禁止の流れが強まる一方、ステーブルコイン規制法案(GENIUS Act)は前進しており、米国のデジタル通貨政策は「民間主導」の方向に舵を切りつつある。

FATF、オフショア暗号資産業者の資金洗浄リスクを警告

金融活動作業部会(FATF)は新たな報告書で、オフショアの暗号資産サービスプロバイダー(oVASPs)が資金洗浄や制裁回避のリスクを高めていると警告した。物理的な拠点を持たず規制の抜け道を利用する事業者が増加しており、各国に対し国内市場でサービスを提供する海外企業にもライセンス取得を義務付けるよう求めている。

また、ピアツーピアのステーブルコイン送金がAML監視を弱める可能性も指摘された。ロシアのルーブル連動ステーブルコイン「A7A5」がTronネットワーク上で制裁回避に利用されている事例も報告されており、ステーブルコインの規制強化が国際的な課題となっている。日本の金融庁もFATFの報告書を即日公表しており、国内規制への反映が注目される。

日本の金融庁がFATF報告書を速やかに公表した点は、今後のオフショアVASP規制強化のシグナルとなり得る。国内取引所への影響は限定的だが、海外サービスの利用には注意が必要だ。

bonk.funがハッキング被害、ドメイン乗っ取りでドレイナー設置

ソラナ上のミームコイン発行プラットフォーム「bonk.fun」が3月12日にハッキング被害を受けた。攻撃者はチームアカウントを侵害してドメインを乗っ取り、偽の利用規約(TOS)への署名を促すウォレットドレイナーを設置した。被害は偽TOSに署名したユーザーに限定されるとされているが、正規サイトのドメインが乗っ取られるケースはユーザーが見分けることが極めて難しい。

DeFiプラットフォームのドメイン乗っ取りによるフィッシングは2025年以降増加傾向にあり、ウォレット接続前にSNS等で公式の案内を確認する習慣が重要だ。

ドメイン乗っ取り型の攻撃はURLだけでは偽サイトと判別できないため、DeFi利用者は公式SNSやDiscordでの告知を必ず確認してから操作すべきだ。

ソース

BlackRock、ETHステーキング対応ETFをナスダック上場

BTC7万ドル維持、地政学リスク下でデジタルゴールド化進む

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