BTC 7万ドル割れ、地政学・雇用で売り加速|USDC送金額が過去最高 — 3月8日

2026-03-08

米イラン間の軍事衝突と弱い米雇用統計が重なり、ビットコインは再び7万ドルを割り込んだ。Crypto Fear & Greed指数は「極度の恐怖」の18まで低下し、アルトコインの38%が過去最安値圏に沈んでいる。一方で、ステーブルコインの月間送金額は過去最高を更新し、機関投資家の暗号資産ETFへの資金流入は継続している。

今日のポイント
  • BTC 7万ドル割れ、Fear & Greed指数は「極度の恐怖」の18に低下
  • ステーブルコイン月間送金額が$1.8Tで過去最高、USDCがUSDT逆転
  • トランプ大統領が国家サイバー戦略で暗号資産・ブロックチェーン保護を明記
  • 米国初のポルカドット現物ETF「TDOT」が取引開始

BTC 7万ドル割れ、地政学リスクと弱い雇用統計が直撃

ビットコインは週半ばに7万4000ドルまで反発する場面があったが、上値は重く金曜日には6万8000ドル付近まで売り込まれた。米国とイランの軍事衝突によるエネルギー価格上昇がインフレ懸念を再燃させ、6月の利下げ期待が後退。金曜発表の米雇用統計も市場予想を下回ったが、リスク資産の買い材料にはならなかった。

Santimentのデータでは、7万ドル割れ後に個人投資家の買いが増加する一方、クジラと呼ばれる大口投資家は売却を継続。過去のパターンではクジラの売りが先行した後にさらなる下落が続いており、警戒が必要だ。上場マイニング企業も10月以降に1万5000BTCを売却しており、利益率悪化が業界全体のホールド戦略を揺るがしている。

中東情勢の沈静化と原油価格の安定が、ビットコインの上昇トレンド再開の前提条件となりそうだ。bitbankのアナリストはBTC対円1120万円台で中東動向を注視すべきと指摘している。

ステーブルコイン送金額が月間$1.8Tで過去最高、USDCがUSDT逆転

ステーブルコインの月間送金額が史上最高の1.8兆ドルに達した。特筆すべきはCircleのUSDCが全体の70%を占め、送金量でテザーのUSDTを上回ったことだ。3月だけでUSDCは30億ドル以上が新規発行されており、Circle自身も105億円相当の社内決済をUSDCで30分で完了したと発表している。

週間のステーブルコイン流入額も前週比414%増の17億ドルに急回復。一方、米国では利回り付きステーブルコインを巡る銀行業界との対立が続いており、トランプ大統領の長男エリック・トランプ氏も銀行批判に同調するなど政治的な動きも活発化している。

ステーブルコインの記録的な流入は市場の買い圧力を示唆するが、規制議論の行方がUSDCとUSDTの勢力図をさらに変える可能性がある。

トランプ大統領、国家サイバー戦略で暗号資産保護を明記

トランプ大統領が発表した国家サイバー戦略で、暗号通貨とブロックチェーン技術のセキュリティ支援が正式に盛り込まれた。量子コンピューティングがビットコインの暗号技術に与える脅威も真剣に受け止められ、連邦情報システムの近代化が謳われている。

同日、外国のサイバー犯罪・詐欺ネットワークに対する連邦政府の連携強化を命じる大統領令にも署名。ただし専門家からは、この戦略がミキサーやプライバシーコイン、未規制のオフランプへの取り締まり強化の根拠にもなり得るとの指摘もある。折しもPsiQuantumが100万量子ビット規模の施設建設を開始しており、量子耐性は暗号資産業界にとって長期的な課題となっている。

政府の暗号資産支持姿勢は明確だが、「保護」の名の下にプライバシー関連の規制が強化される可能性も注視が必要だ。

米国初のポルカドット現物ETF「TDOT」が取引開始

21Sharesが米国初となるポルカドット現物ETF「TDOT」を正式に上場した。機関投資家にとってポルカドットへの新たな投資経路が開かれた形だ。しかし、ポルカドットのネットワークではアクティブユーザー数が低迷しており、ETF上場が実需の回復につながるかが課題となる。

同週にはソラナETFもトークン価格がローンチ後に半減したにもかかわらず、資金流入を維持。BTC ETFも2週連続の純流入を記録しており、暗号資産ETF市場全体の拡大基調は続いている。

ETFの品揃えが広がる一方、基盤となるネットワークの実需が伴わなければ持続的な資金流入は難しい。ポルカドットの開発活動とユーザー獲得が問われる。

SEC、ジャスティン・サン訴訟を1000万ドルで和解

米SECがTRON創設者ジャスティン・サン氏に対する詐欺および証券法違反の訴訟を、1000万ドルの和解金で終結させた。約3年に及んだ法廷闘争に幕が下りた。SECは近年、暗号資産関連の訴訟を和解で解決するケースが増えており、ポール・アトキンス委員長の下で規制アプローチが変化しつつある。

SEC の和解路線は業界の法的リスクを低減させる方向だが、和解条件の詳細が今後の判例としてどう影響するかが注目される。

ソース

BTC 7万ドル割れ、地政学リスクと弱い雇用統計で売り加速

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