Visa・Mastercard、ステーブルコイン決済100カ国超へ拡大|日銀がCBDC実証実験に着手 — 3月4日
2026-03-04
3月4日の暗号資産市場は、ステーブルコイン関連の大型ニュースが相次いだ。VisaとMastercardの両カード大手がステーブルコイン決済に本格参入する方針を打ち出し、日本でもソニー銀行がJPYC購入対応を発表。一方、日銀はCBDCの実証実験に着手し、デジタル通貨をめぐる各国の動きが活発化している。米国ではトランプ大統領が銀行の仮想通貨法案妨害を批判するなど、規制をめぐる攻防も激しさを増している。
- Visa・Mastercardがステーブルコイン決済を100カ国超に展開へ
- 日銀がブロックチェーン活用のCBDC決済実証実験を開始
- トランプ大統領が銀行のステーブルコイン法案妨害を批判、Clarity Act成立を要求
- BTC取引所から6.8億ドル流出、イラン情勢で市場不安定続く
Visa・Mastercard、ステーブルコイン決済を100カ国超に拡大
VisaがStripe傘下のステーブルコイン決済プラットフォーム「Bridge」と提携し、ステーブルコイン連動カードを100カ国以上で展開する計画を発表した。カード保有者がステーブルコインで支払い、加盟店には現地通貨で入金される仕組みで、オンチェーン決済の実証も並行して進める。
同時にMastercardもフィンテック企業SoFiと提携を強化し、独自ステーブルコイン「SoFiUSD」による決済対応を拡充する。世界の2大カードネットワークが揃ってステーブルコイン決済に本格参入することで、暗号資産と日常決済の距離が一気に縮まりそうだ。
ステーブルコインが既存のカード決済インフラに組み込まれることで、一般消費者が意識せずに暗号資産技術を利用する時代が近づいている。
日銀、ブロックチェーン活用のCBDC決済実験に着手
植田和男日銀総裁が、中央銀行デジタル通貨の決済機能をブロックチェーン技術で検証する内部実証実験の開始を表明した。当座預金の決済を対象とした実験で、日銀がCBDCの実用化に向けた具体的な技術検証フェーズに入ったことを意味する。
英バークレイズも決済・預金向けブロックチェーン基盤の検討を進めており、中銀・大手銀行によるDLT活用は世界的なトレンドになりつつある。日本は2028年の暗号資産金融主流化を目標に掲げており、CBDCの技術的基盤整備がその一環として位置づけられる。
日銀が「実験」から「実証」に進んだことは大きな一歩。ただし一般向けデジタル円の発行判断にはまだ距離があり、まずは金融機関間決済での活用が先行する見通しだ。
トランプ大統領、銀行の仮想通貨法案妨害を公然と批判
トランプ大統領が、銀行業界がステーブルコイン規制法案「ジーニアス法」を骨抜きにしようとしていると批判し、より包括的な「クラリティー法」の早期成立を議会に要求した。下院金融サービス委員会のFrench Hill委員長も、上院にClarity Act可決を促している。
一方、JPモルガンのジェイミー・ダイモンCEOは「利息を支払うステーブルコイン発行体は銀行として規制されるべき」と主張。銀行預金からステーブルコインへの資金流出を警戒する伝統金融側と、イノベーション推進を掲げる暗号資産業界・ホワイトハウスの対立が先鋭化している。
トランプ大統領が明確に暗号資産業界側に立ったことで、法案成立の圧力は高まっている。ただしJPモルガンら大手銀行のロビー活動も強力であり、最終的な法案の内容がどこに落ち着くかが焦点だ。
SANAE TOKEN問題、金融庁が調査検討か
高市首相が関与を全面否定した「SANAE TOKEN」について、金融庁が調査を検討していると報じられた。政治家の名前を無断利用したトークン発行をめぐり、金融商品取引法や詐欺に該当するかの調査が進む可能性がある。
海外でもトランプ大統領の名を冠した「TRUMP」トークンなど政治家関連のミームコインが議論を呼んでおり、日本でも規制のあり方が問われる事案となっている。
金融庁が実際に動けば、著名人の名前を利用した無許可トークン発行への抑止力となる。国内ミームコイン市場のルール整備が進む契機になるか注目される。
ソニー銀行、口座預金でJPYC購入対応へ
ソニー銀行が日本円ステーブルコイン「JPYC」を口座預金から直接購入できる対応を発表した。メガバンク以外の金融機関がステーブルコイン活用に踏み出す動きとして注目を集めている。
Visa・Mastercardのステーブルコイン決済拡大と合わせ、国内外でステーブルコインが日常決済に浸透する流れが加速中だ。ソニーグループのエンターテインメント資産との組み合わせも期待される。
銀行口座からワンステップでステーブルコインを入手できる仕組みは、一般ユーザーへの普及に向けた大きなハードルを下げる。他の地銀・ネット銀行が追随するかが次の注目点だ。
BTC取引所から6.8億ドル流出、イラン情勢で市場不安定
イラン紛争の影響でビットコイン市場が不安定な値動きを見せている。取引所から約6億8,000万ドル分のBTCが流出し、ショートポジションの踏み上げリスクが浮上。原油高との連動も指摘され、地政学リスクが価格の変動要因となっている。
VanEck CEOは「ビットコインは底値圏を形成中」と4年サイクルに基づく分析を公表。Wintermuteは紛争長期化時の上昇シナリオも含めた相場分析を示した。一方、著名投資家レイ・ダリオ氏は「ゴールドは一つだけ」とBTCの安全資産化に慎重な見解を示している。
地政学リスクの長期化はBTCの「デジタルゴールド」としての地位を試す局面。短期的なボラティリティは高いが、取引所からの大量流出は中長期的な保有意向の強さを示唆している。
ソース
Visa・Mastercard、ステーブルコイン決済を100カ国超に拡大
日銀、ブロックチェーン活用の当座預金決済実験に着手
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イラン情勢で市場不安定、BTC取引所から6.8億ドル流出