米イスラエルのイラン攻撃でBTC急落63Kドル台|Morgan Stanleyが暗号カストディ参入 — 3月1日

2026-03-01

週末の暗号資産市場は地政学リスクに大きく揺さぶられた。米国とイスラエルがイランへの軍事攻撃を開始したことを受け、ビットコインは一時63,000ドル台まで急落。一方、伝統金融大手Morgan Stanleyが暗号資産カストディへの本格参入を表明するなど、機関投資家の動きは着実に進んでいる。

今日のポイント
  • BTCが63,000ドル台に急落、1時間で18億ドルの売り圧力が発生
  • Morgan Stanleyが暗号資産カストディの銀行免許を申請
  • 米上院議員11名がBinanceの制裁違反について連邦調査を要求
  • Vitalik氏がEthereumスマートアカウントを1年以内に導入と発表

米イスラエルのイラン攻撃でBTC急落、$63Kを試す展開に

米国とイスラエルがイランに対する軍事作戦を開始したことを受け、ビットコインは2月28日に一時63,177ドルまで下落した。伝統的な金融市場が週末で閉鎖されている中、24時間取引可能な暗号資産が地政学リスクの最初の受け皿となった形だ。デリバティブ市場では1時間で18億ドルの売り圧力が発生し、約4億9,000万ドルのポジションが清算された。トークン化された金(PAXG)はオンチェーンで5,500ドルを記録し、スポット価格に対して約4%のプレミアムがつくなど、安全資産への逃避が鮮明になった。BTCは5カ月連続の月次下落となり、2018年以来最長の下落局面に入っている。

ファンディングレートが-6%まで低下しショートポジションが過密状態にあることから、地政学リスクが後退すれば短期的なショートスクイーズの可能性も意識される。ただし中東情勢の展開次第ではさらなる下落リスクも残る。

Morgan Stanley、暗号資産カストディの銀行免許を申請

Morgan Stanleyが暗号資産のカストディ業務を行うための全国信託銀行免許(National Trust Bank Charter)を申請した。同社は既にビットコインとイーサリアムのETFを取り扱っており、16,000人のアドバイザーが管理する顧客資産は巨額にのぼる。銀行免許の取得により、顧客の暗号資産を直接保管するサービスが可能となり、機関投資家向けのデジタル資産サービスが大幅に拡充される見通しだ。他の大手暗号企業も銀行免許を申請しており、業界全体でカストディインフラの整備が進んでいる。

ウォール街の大手金融機関がカストディに本格参入することで、暗号資産の機関投資家向けインフラが一段と成熟する。規制の明確化と併せて、中長期的な資金流入の基盤強化が期待される。

米上院議員11名、Binanceの制裁違反で連邦調査を要求

米国の上院議員11名が、暗号資産取引所Binanceに対するイラン制裁違反の疑いについて連邦政府に調査を要求した。議員らはBinanceを通じて約17億ドルのデジタル資産がイランのテロ関連団体に流れたとの報告を引用。連邦当局に3月13日までの対応報告を求めている。また別途、裁判所がBinanceによるトークン販売関連の集団訴訟を仲裁に移す申し立てを却下するなど、法的な圧力も強まっている。

地政学的緊張が高まる中でのBinanceへの制裁調査要求は、暗号資産取引所に対する規制圧力がさらに強まる可能性を示唆している。

Vitalik氏、Ethereumスマートアカウントを1年以内に導入へ

Ethereum共同創設者のVitalik Buterin氏が、スマートアカウント(Account Abstraction)をHegotaアップグレードとともに1年以内に導入すると発表した。EIP-8141「Frame Transactions」により、バッチトランザクション、ETH以外でのガス支払い、マルチシグ、量子耐性ウォレットなどが実現する。また別の発表では、AI開発ツールを活用して開発者が2週間でEthereum 2030ロードマップ準拠のクライアントプロトタイプ(70万行、65項目)を作成したことを紹介し、AIがEthereum開発を大幅に加速していると評価した。

スマートアカウントの導入はUXを根本的に改善し、プライバシーやガス支払いの柔軟性で競合チェーンとの差別化が進む可能性がある。AIによる開発加速と合わせ、Ethereumの技術的進化が加速している。

Mt. Gox元CEO、ハードフォークで盗難BTC回収を提案

Mt. Goxの元CEOマーク・カルプレス氏が、約80,000 BTC(52億ドル相当)の盗難資金を回収するためのビットコインハードフォーク提案をGitHubに投稿した。2011年以降移動されていないコインを管財人管理のアドレスに移動するというコンセンサスルールの変更を求めている。債権者の一部から支持を得ているものの、ビットコインの不変性を損なうとの強い反対意見があり、提案は即座に却下された。

ビットコインの不変性は最も重要な特性の一つであり、過去の盗難を理由としたコンセンサスルールの変更が受け入れられる可能性は極めて低い。ただし、盗難資金の規模と被害者の存在を改めて認識させる象徴的な動きではある。

Tether、3年間で42億ドル相当のUSDTを凍結

ステーブルコイン発行大手Tetherが過去3年間で約42億ドル相当のUSDTトークンを不正活動関連として凍結したことが報告された。凍結は2023年から本格化し、規制当局や法執行機関の要請に基づきウォレットアドレスをブラックリストに登録する形で実施されている。同時に、USDTの流通供給量は3年ぶりの大幅減少を見せており、市場の流動性引き締めを示唆する動きとなっている。

Tetherの積極的な凍結対応は規制当局との協調姿勢を示すものだが、流通供給量の減少が市場全体の流動性に与える影響には注意が必要だ。

ソース

米イスラエルのイラン攻撃でBTC急落、$63Kを試す

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